なぜ日本でWordPressのシェア率・人気がこれほどまでに高いのか?
WordPressは2003年に誕生したオープンソース型のCMSで、2020年現在日本で一番シェアされている大変人気が高いCMSです。
そしてWordPressが人気だという事実は、WEB制作の知識が少しあれば多くの方が知っていることでしょう。
では、あなたはWordPressがこれほどまでに人気の理由を知っていますか?
あなたがもし、なぜWordPressが人気なのかもわからずWEB制作で利用しようとしているなら、まずはWordPressのことを知ることが大切です。
本記事では、WordPressがなぜ高い人気を誇っているのかということを解説していきます。
「人気だから」という理由のみでWordPressでWEB制作を考えていた方はぜひ最後までお読みくださいね。
目次
WordPressの概要
WordPressとは、コンテンツマネジメントシステム(CMS)の1つです。
WEB制作に必要な専門知識が無くても、WEBサイトやコンテンツを構築・管理できるシステムのことをいいます。
一般的にホームぺージに新しい記事を追加するとなると、HTMLという言語を勉強し自分でコードと記事内容を書いていかなければなりません。
WordPressの場合、HTMLのコードがわからなくても、マイクロソフトのWordに文章を書く感覚で記事やコンテンツの更新が可能です。
WordPressの人気はシェア率に表れている
WordPressのCMSマーケットにおける世界でのシェア率は6割を超えており、国内では8割以上を占めています。(参考:kinsta『WordPressの市場シェア』・マイナビニュース『WordPress、日本で82.4%という高いシェア』より)
2020年現在では、CMSで制作されるサイトのうち2つに1つ以上で必ずWordPressが使われているような状況です。
WordPressと同じ2000年前後に誕生したCMSの多くが2010年以降はシェアを落としている傾向がありますが、WordPressは2010年以降もシェアを伸ばしてきた特異なCMSといえます。
WordPressは、なぜここまで圧倒的な人気を集めているのでしょうか。
次からはWordPressの機能における強みを紹介していきます。
WordPressの強み~人気の理由を分析~
では、WordPressの機能における強みについてまとめていきます。
WordPressの強みは以下の6つです。
それぞれの強みを1つずつ解説していきます。
無料で自由に使えるオープンソース
1つ目は「無料で自由に使えるオープンソース」です。
WordPressはオープンソースのCMSなので、自由に使えます。
オープンソースとは、プログラムのコード(ソース)が公開されているソフトプログラムのことです。
また、
・プログラムの改変
・複製物の再頒布
が認められています。
上記のようにCMSでホームぺージを作って利益を得るのにラインセンス制限の少ないWordPressは、ユーザーにとっても制作会社にとっても非常に都合が良いといえるでしょう。
また、一般ユーザーも制作会社も無料でWordPressでサイトを作ったりサービスとして販売することが可能です。
記事追加・更新がしやすい
2つ目は「記事追加・更新がしやすい点」です。
記事の追加・更新のしやすさは、SEO対策を進めていくうえでも、非常に大切な要素の1つといえます。
今まで無料ブログやマイクロソフトのWordを使ったことがある方であれば慣れるのに時間はかからないはずです。
画像についてもブラウザ上にドラッグするだけで自動的にサーバーにアップロードされます。
ホームぺージやWEBサイトを制作にはコンテンツの内容が重要なのは間違いないですが、記事追加・更新がしやすいのは、WordPressの大きな強みといえるでしょう。
インターネット上に情報が豊富
3つ目は「インターネット上に情報が豊富な点」です。
WordPressは無料で自由度が高いCMSなので、利用者がとても多いです。
なので、カスタマイズの際のヒントも得やすいといえます。
一からプログラムを組める方でなくても、PHPを扱うことができればある程度カスタマイズは可能です。
例えば「WordPress+『欲しい機能』+カスタマイズ」をはじめとする組み合わせで検索すれば、ほとんどの悩みは解決するといっても過言ではありません。
内部SEOを意識しているテーマが多い
4つ目は「内部SEOを意識しているテーマが多い点」です。
WordPressにはたくさんの無料・有料テーマが用意されており、デザインや機能などで自由にテーマを選択することができます。
WordPress公式のテーマは、レビュアーのチェックを受けて内容を確認されたものばかりなので安全性も高く、中には内部SEOを非常に意識しているテーマも多いです。
おそらく公式テーマでSEO上不利となるようなテーマは存在しません。
プラグインが豊富
5つ目は「プラグイン(拡張機能)が豊富な点」です。
例えば
・お問い合わせフォーム機能
・メルマガ機能
・画像ギャラリー機能
などといったようなホームぺージ運営に欠かせない機能の大半が無料で導入できます。(中には有料のプラグインもあります)
ホームぺージ運営に必要な機能が無料で手に入るのは嬉しいですよね。
また、WordPressのプラグインには、SEO対策に欠かせない機能を持っているものがあります。
WordPressのSEO対策用のプラグインをいえば「ALL In One SEO Pack」が有名です。
「ALL In One SEO Pack」では、
・SEOのメタ要素の設定
・ソーシャルメディアの拡散効果を上げるためのOGP設定(TwitterをはじめとするSNSに画像を表示する設定)
・クローラーの巡回を促すXML Sitemapの設定
などができます。
バージョンアップデートがある
6つ目は「バージョンアップデートがある点」です。
WordPressは常に開発が進められているので、どんどん新しいバージョンが公開されていきます。
使い勝手の向上はもちろん、バグやセキュリティの脆弱性をなくすために、WordPress本体やプラグインのバージョンを最新に保つことが求めらています。
しかし、バージョンアップデートをすることによって不具合が起きる可能性もゼロではありません。
対策として
・開発環境でテストを行ってから本番環境をアップデートすること
・こまめにバックアップを取っておくこと
が必要になってくるでしょう。
WordPressの人気には時代背景も関係している
WordPressの人気の理由はもちろん機能性によるものもありますが、実は時代背景も関係しています。
つまり、WordPressが人気なのはWordPressの特徴と2000年代初期の流れが丁度噛み合ったからです。
例えばWordPressに関わるキーワードといえば
・ブログ特化型
・シンプルな使い心地
・オープンソース
・PHP
という言葉が浮かんできます。
次からは、以上のキーワードと2000年代初期という時代を重ね合わせて人気の理由を探ってみましょう。
ブログ特化型
WordPressは2003年にブログ特化型のCMSとして誕生しました。
翌年の2004年には一般的にもインターネットが普及し始め、「ブログ」が大流行。
すでに2004年を過ぎた頃には他のCMSが多数存在していましたが、WordPressは「ブログ」に特化することによって人気を集めたのです。
シンプルな使い心地
2000年代が始まった頃は、ブログやWEBサイトを作るのは専門家ではないと難しいと言われていました。
しかし、WordPressはそんな頃から専門家以外でも簡単に扱えるようなCMSを目指していたのです。
その結果として生まれた「プラグイン」「5分間インストール」などの特徴が、「自分でブログ運営をしてみたい」と考える多くの人々を引き付けました。
オープンソース
WordPressは「オープンソース」のソフトウェアです。
オープンソースは「誰でも自由にソースコードを閲覧・改変できること」ですが、他の特徴のひとつとして「無料で利用できること」があります。
無料のソフトウェアであることは2000年代初頭当時は非常に大きな魅力で、WEB制作業界やブロガーから大きな支持を得ました。
また、2020年現在でもCMSシェア上位の大半はオープンソースのCMSが占めています。
PHP
WordPressのソースコードは「PHP」というプログラミング言語で書かれていますが、WordPressのシェアが大きく伸びた2000年代初頭はPHP自体がとても普及した時代でした。
「PHPの人気が高い→PHPが使えるレンタルサーバーが増える→さらにPHPの人気が高くなる」というサイクルによりPHP人気は爆発的に高まったのです。
2020年時点でWordPress以外でシェア率が高い「Joomla!」「Drupal」もPHPで書かれていることから、大きなシェアを獲得するCMSの条件として「PHPで書かれていること」が必須だったともいえるでしょう。
WordPressはなぜ今も人気を保てているのか
前項では2000年代初頭にWordPressが人気だった理由はわかりましたが、ではなぜ2020年の今もWordPressは成功しているのでしょうか。
成功の要因は2000年代初頭のものとは少し違います。
WordPressが人気を維持し続けられた理由には、
・利用者やテーマ作成者から大きなWordPressの生態系ができて、人気がさらに人気を呼んだから
・人気のCMSになった後も、シンプルさというコンセプトを捨てなかったから
・既存の利用シュアを大切に互換性を保ったままの更新を提供し続けたから
と分析することが可能です。
また、10年以上トップに君臨し続けているWordPressは、他のCMSと比べられないほど唯一無二なCMSといえます。
もしこの先WordPressの地位を脅かすものが出てきたとしても、それは他のCMSというよりかはCMSにとって代わる何か新しいものかもしれません。
【まとめ】
本記事では、WordPressが多くの人々から人気を集めている理由について解説していきました。
無料で自由に利用できるWordPressは2000年代初頭におけるユーザーのニーズと上手く噛み合い利用者を増やしてきました。
その結果として便利なテーマやプラグインが次々に開発されたのです。
しかしいくら人気だからといって、ブログやWEBサイトを制作する際に何も考えずWordPress一択にするのはあまりおすすめできません。
今はWordPress以外にも優れたCMSがたくさんあります。
自分のWEB制作に対する知識や経験とサイト制作の目的を考慮しながら、自分に合ったCMSを探してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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