VPNのおすすめ有料サービス6選を徹底比較【2024年最新版】
インターネット通信において、安全性を高めるためにVPNと呼ばれる技術が利用されます。これをサービス化したものがVPNサービスで、現在は無料のものも有料のものも多数のVPNサービスが提供されています。
ただ、VPNサービスの種類が増えてしまったことで、結局はどれを選べば良いのか分からない人も多いはずです。今回はこれからVPNを導入したい人に向けて、VPNサービスの基礎から有料と無料を比較した結果、VPNのメリットやデメリットを解説します。また、具体的におすすめのVPNサービスはどれであるのかも徹底的に比較して解説します。
目次
VPNサービスとは?利用目的や方法
最初にVPNサービスの概要や利用目的、利用方法について解説します。
VPNサービスの概要
VPNとは「Virtual Private Network」の頭文字をとったもので、直訳すると「仮想的な専用回線」です。専用回線とは聞きなれない言葉かもしれませんが、これは企業や国、自治体などが個別に契約する回線を指します。セキュリティを向上させるために、一般的なインターネット回線ではなく、独自の回線を契約するのです。
本来、専用回線とはこのような仕組みですが、VPNはこれを仮想的に実現します。本来は自分たちで回線を購入して設置してもらう必要がありますが、VPNならばその必要はありません。一般的なインターネット回線を利用して、専用回線のような通信を実現します。
仮想的な専用回線はインターネットの暗号化技術で実現されています。専用回線に求められることは通信の安全性であるため、これを実現するために暗号化が採用されているのです。
VPNの利用目的
VPNの利用目的は多岐に渡りますが、主に以下のようなセキュリティ面・安全面による理由です。
- 通信を保護したい
- 内容を保存されたくない
- 盗聴を防止したい
- 海外のサービスを安全に利用したい
VPNを利用することによって、専用回線のように安全な通信が実現されます。そのため、セキュリティの向上を目的として導入するケースが大半です。他の手法より簡単に安全性を高められることから、VPNは人気があります。
また、海外のサービスを利用する際にVPNが利用されることがあるでしょう。これはVPNにアクセス元を偽装する機能があるからです。日本からの通信であっても、VPNサーバーが海外にあれば、海外からの通信のようにみせられます。
日本でVPNが人気である理由
日本のインターネットユーザーにVPNが人気である理由は以下が考えられます。
- セキュリティの高い通信を実現したい
- 海外のサービスを利用したい
- 海外で適用される割引を受けたい
- 海外から日本のサービスを利用したい
主要な理由としてはセキュリティの向上が考えられます。通常のインターネット通信ではなく、VPNを導入することで、情報漏洩などを防ぎやすいからです。日本は海外と比べると安全な環境ではありますが、VPNを利用するに越したことはありません。
また、VPNを利用することで海外のIPアドレスを使えるようになります。これによって海外のサービスや海外での割引を受けられるようになるため、これらを実現するためにVPNサービスが利用されることも多々あるのです。
他にも、海外から日本のサービスを利用するためにVPNが利用されることがあります。日本から海外へアクセスするケースが多いですが、中国などからVPNサービスを利用して日本に接続することもあるのです。
料金が無料と有料のVPNを比較
VPNは無料で利用できるサービスと有料のサービスのどちらもあります。無料と有料があるならば「無料のVPNを利用したほうがお得だ」と考えるかもしれません。実際にこれらを比較してみるといくつもの違いがあります。
最初に比較したいのは、セキュリティ面の違いであり、それぞれ以下の特徴があります。
- 無料のVPN:VPNではあるがセキュリティの信頼度には不安がある
- 有料のVPN:大半のVPNサービスで十分なセキュリティが提供されている
有料のVPNを利用することで高いセキュリティを手に入れることが可能です。VPNはそもそもセキュリティを高めるサービスではありますが、比較すると無料よりも有料のほうがセキュリティレベルは高い傾向にあります。
また、続いて比較したいのは通信速度であり、それぞれ以下のような利用感です。
- 無料のVPN:利用者が多い時間帯は通信速度が遅くなりやすい
- 有料のVPN:利用者が多い時間帯を含めて通信速度が安定している
無料のVPNは利用者が多く、VPNの速度が遅くなってしまう傾向にあります。それと比較すると有料のVPNは利用者が限られていて、通信速度は安定しています。ただ、有料のVPNで比較すると通信速度には細かな差があるため注意すべきです。
他にも、有料のVPNは無料のVPNよりも通信量や接続台数が比較的優遇されています。例えば、1日に大量通信が可能であったり、同時に5台など多くの端末を接続できるのです。比較すると総合的な利便性にも違いがあり、トータルすると有料のVPNを選択することをおすすめします。
VPNのメリット
VPNにはいくつものメリットがあるため、利用前に知ってもらいたいものを解説します。
フリーWi-Fiの安全性が高まる
VPNはインターネット通信を暗号化する技術であるため、フリーWi-Fiを安全に利用できます。今や駅やレストラン、ホテルや商業施設などあらゆる場所にフリーWi-Fiがあるため、これらが安全に利用できることはメリットです。
フリーWi-Fiは利便性が高く利用者も多い電波ですが、悪意のある人が通信を盗聴するなどのリスクがあります。そのため、基本的には高いセキュリティが求められる情報のやり取りにはおすすめできません。例えば、会社の企業秘密をやりとりしたり、通販サイトでクレジットカード情報を入力することは避けるべきなのです。
しかし、VPNを導入すればそのような心配はなくなります。通信が暗号化され、仮に盗聴されても内容は読み取れないため、情報が発生しないからです。
遠隔地へとアクセスできる
VPNを導入すれば、遠隔地へもスムーズにアクセスしやすくなります。例えば、自宅から会社のネットワークに接続することが可能です。
一般的にインターネットは「安全ではない」と考えられています。多くの情報が街中の回線を通るため、どこかで盗聴されたり改ざんされたりする可能性があるからです。そのため、インターネットからの接続は拒否して、内部ネットワークからのみアクセスできる仕組みは多数存在します。
しかし、VPNを利用すれば安心な通信を実現できるため、インターネットは安全ではないという前提が覆ります。結果、インターネットからの接続を拒否していたシステムなどに遠隔地からアクセスできるようになるのです。
例えば、会社の社内ネットワークは自社内や専用回線からしか接続できないようになっているでしょう。VPNがあれば、そのような環境に対しても接続しやすくなります。
海外のサービスを利用できる
Webサービスによっては接続元のエリアを制限しているものがあります。例えば、アメリカからしかアクセスできないWebサイトが存在しているのです。VPNを導入すれば、このようなサービスにもアクセスできるメリットがあります。
VPNは安全な通信を実現する仕組みではありますが、それと同時に接続元を変更できる仕組みでもあります。例えば、海外にサーバーが設置されているVPNサービスを契約すると、海外からアクセスしていることになるのです。実際には日本から接続していても、VPNのために設置されているサーバーが海外にあれば、そこからのアクセスとして扱われます。
この仕組みを利用すると、海外専用のサービスでも利用することが可能です。利用にあたっては、VPNサービスのサーバーが海外のどこにあるのか知る必要はありますが、それさえ把握できれば海外からのアクセスを実現できます。
VPNのデメリット
上で触れたとおりVPNにはメリットがありますが、同時にデメリットもあります。この記事ではデメリットについても解説します。
有料でお金がかかるものがある
VPNサービスは無料と有料があり、有料のサービスを選択するとお金がかかります。無料のものを利用する限りはお金を気にする必要はありませんが、サービスの品質を求めると有料に切り替えることは避けられません。
冒頭でも比較して解説したとおり、無料のVPNと有料のVPNには大きな違いがあります。「無料のVPNはお得だ」と考えてしまいがちですが、トータルで評価すると有料がおすすめなのです。つまり、無料のサービスが存在するものの、実質的にはお金がかかる点はデメリットといえます。
ただ、お金がかかるとはいえども、安価で高品質なVPNが数多く存在している時代です。安全のために課金すると考えれば、大きなデメリットではないでしょう。
完璧なセキュリティとは限らない
繰り返し説明しているとおりVPNを利用することで安全な通信を実現できます。ただ、VPNは完璧なセキュリティとは言い切れません。VPNを利用しても通信の安全性が100%担保されるとは言い切れないのです。
その理由として、VPNは物理的な電話回線ではないことが挙げられます。一般的なインターネット回線を利用した通信であるため、情報漏洩を完全に防ぐことはできないのです。物理的な専用回線とは違い、通信データは読み取られてしまう可能性があります。
とはいえ、近年の暗号化技術は非常に高まっています。そのため安全性を100%は保証できないですが、ほぼ問題ないと考えて差し支えありません。
通信が遅くなる可能性がある
VPNでは通信を暗号化するためにサーバーを経由しなければなりません。このサーバーとの距離感やサーバーのスペック、暗号化の方式などによって通信が遅くなる可能性があります。
例えば、日本からロンドンにあるVPNサーバへ接続する際は物理的に距離が離れています。この通信に時間を要するため、日本国内からVPNなしで通信するよりも遅くなってしまうのです。
また、高速化されてるとはいえども、通信の暗号化には時間を要してしまいます。通信量が多くなればそれだけ暗号化に時間がかかり、全体の通信が遅くなりかねません。
VPNで失敗しないための選び方やポイント
VPNサービスは選択を間違ってしまうと失敗や後悔につながります。それを避けるために意識したい選び方やそれらのポイントを解説します。
VPNの料金
最初にVPNの料金に注目しましょう。有料と無料があり、有料の中にも価格帯が存在します。重要となるのは「価格が安いから」という理由で無料のVPNを選択しないことです。
上記で比較したとおり、有料のVPNと無料のVPNは安全性などサービス内容が異なります。無料のVPNを選択すると失敗や後悔の原因となりかねないため、有料のVPNがおすすめです。
また、有料のVPNは料金によってサービス内容が変動します。内容を比較して自分に適したVPNを探しましょう。
VPNサーバー数
VPNサービスが何台のサーバーを用意しているのか確認しておきましょう。台数が多ければ多いほど、故障などのトラブルが発生しても影響を受けにくくなります。
また、そもそもサーバー台数が少ないと、利用者の増加によって通信速度が低下するかもしれません。使い勝手が悪くなってしまうため、多少料金が高くなっても利用可能な台数が多いサービスを選択すべきです。
対応デバイスの種類
どのようなデバイスでVPNが利用できるのかも重要です。VPNサービスやプランによって以下のような選択肢があります。
- Windows
- Mac
- Android
- iOS
- Linux
- Amazon fire TV
すべてのVPNサービスがこれらに対応しているとは限らないため、利用したいデバイスが決まっているならば、対応しているか確認しなければなりません。
VPNのおすすめ有料サービス6選
VPNのおすすめサービスは多数ありますが、それらの中でも特におすすめしたいサービスを6つ選んで紹介します。
NordVPN(ノードVPN)
1年プラン:620円/月
2年プラン:390円/月
ノーログポリシー | あり |
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無料期間 | なし(30日間返金保証) |
サポート | 24時間365日 ※日本語対応 |
公式サイト | https://nordvpn.com/ja/ |
NordVPNはVPNサービスの中でも、サーバー台数が多いことが魅力的です。台数が多いことから安定した通信速度で利用でき、世界的に人気の高いVPNサービスとなっています。
また、利用者数が多いことから料金が抑えられていて、長期的に利用すると割引されます。継続利用ではなく、前払いでまとめて支払う必要はありますが、安く済ませられることが特徴です。中長期的にVPNを利用するつもりならば、最安値といっても差し支えないでしょう。
加えて、1つのアカウントで最大6台のデバイスを接続可能です。パソコンやスマートフォン、家族のデバイスなど幅広いデバイスに対応できます。
MillenVPN(ミレンVPN)
料金(税抜) | 1ヶ月プラン:1,480円/月 1年プラン:540円/月 2年プラン:360円/月 |
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ノーログポリシー | あり |
無料期間 | なし(30日間返金保証) |
サポート | 24時間365日 ※日本語対応 |
公式サイト | https://millenvpn.jp/ |
MillenVPNは日本の会社が運営するVPNサービスです。国産VPNサービスであるため、国内にもサーバーが設置されていて、総務省への届出もあるため安心して利用できます。
VPNサーバーのトータル台数は1,000台ほどですが、同時接続できるデバイスは10台までです。通信速度は重要なポイントですが、それに加えて接続デバイス数に重きを置く人へおすすめする有料VPNといえます。
また、日本の国産サービスであるため、マニュアルやサポートはすべて日本語です。海外のサービスは言語の面で不安を感じることがありますが、MillenVPNについてはそこを心配する必要はありません。
VPNは人気のサービスですが、初めて利用する時はサポートなどが必要となるでしょう。MillenVPNならば使う人を問わず安心して利用できるため、VPN初心者にもおすすめです。
スイカVPN
料金(税抜) | 1ヶ月プラン:950円/月 3ヶ月プラン:855円/月 6ヶ月プラン:808円/月 1年プラン:760円/月 2年プラン:717円/月 |
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ノーログポリシー | 記載なし |
無料期間 | なし(30日間返金保証) |
サポート | 問い合わせフォームのみ |
公式サイト | https://www.suika-v2.com/ |
スイカVPNは日本のMAJ Techが運営するVPNサービスです。サービスの拡大が続いているVPNサービスであり、サーバー台数の増加やサーバーの設置都市の増加などで人気を集めています。また、同時接続は47台と紹介するVPNサービスの中でも特に多い点が特徴です。
また、同時接続数の多いVPNサービスでありながら、短期間での利用が他社よりも低価格です。中長期的に利用する場合は他社に劣ってしまいますが、短期的な利用ならばスイカVPNを選択すると良いでしょう。
特に注目したい特徴としては、中国での利用者向けサポートが充実している点が挙げられます。中国は情報統制が厳しいため、VPNを利用しないと自由にインターネットを利用できません。そのような環境でもVPNを利用しやすいようにサポートが整っています。
加えて、日本のサービスであるため、全体的に日本語のサポートが充実しています。英語に苦手意識のある人はスイカVPNがおすすめです。
セカイVPN
料金(税抜) | 1,000円/月 |
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ノーログポリシー | 記載なし |
無料期間 | 2ヶ月無料 |
サポート | 問い合わせフォームのみ |
公式サイト | https://www.interlink.or.jp/biz/aff/vpn/sekai.html |
セカイVPNは世界中のIPアドレスが利用できるVPNサービスです。特定のIPアドレスから通信するのではなく、10ヶ国のサーバーから選択して共用IPアドレスでVPN接続ができます。利用するタイミングで自分に適したIPアドレスを選択できるため、アクセス先などに応じて異なったIPアドレスを指定可能です。
「IPアドレスの選択」と聞くと難しい印象を受けるかもしれませんが、セカイVPNでは専用アプリが用意されています。これを利用することで簡単にVPN接続やIPアドレスの選択ができるため、その点は特に心配する必要がありません。
ただ、注意点として同時接続できるデバイスは3台に制限されています。10台以上接続できるVPNサービスは多数あるため、多くのデバイスで利用したい人には不適です。
Surfshark(サーフシャーク)
料金(税抜) | 1ヶ月:1,679円/月 12ヶ月:519円/月 24ヶ月:329円/月 |
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ノーログポリシー | あり |
無料期間 | なし(30日間返金保証) |
サポート | 24時間365日 |
公式サイト | https://surfshark.com/ja/ |
Surfsharkは英領ヴァージン諸島から提供されている、同時接続が無制限のVPNサービスです。デバイス台数が多いVPNサービスはいくつもありますが、Surfsharkは無制限となっています。特別なプランなどではなく、通常のプランで無制限であるため、追加料金などの心配はありません。
また、有料のVPNサービスでありながら、フリートライアルが7日間も設けられています。多くのVPNサービスは一度、課金してから使い心地を評価することになるため、フリートライアルが設けられている点は大きなメリットです。
加えて、VPNサービスの中でも料金が安いものに分類されます。特に中長期に利用すると他社よりも安いケースが大半です。最安値ではないですが、料金を重視する人にもおすすめのVPNサービスです。総合的に考えると十分に価値のある料金設定といえます。
ただ、日本生まれのサービスではないため、公式サイトなどに不自然な日本語があります。ある程度は理解できますが、若干の使いにくさは感じるかもしれません。
Atlas VPN(アトラスVPN)
料金(税抜) | 1ヶ月プラン:1,398円/月 1年プラン:418円/月 2年プラン:261円/月 |
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ノーログポリシー | あり |
無料期間 | なし(30日間返金保証) |
サポート | 24時間365日 |
公式サイト | https://atlasvpn.com/ |
Atlas VPNはアメリカを中心に44ヶ国にサーバーが設置されているVPNサービスです。サーバー台数は750台と少ないですが、料金が安い有料VPNサービスなどのメリットがあります。後発のVPNサービスではありますが、料金の安さなどから人気が集まり、利用者数の多いサービスに成長しています。
また、Atlas VPNの魅力として、標準サービスでセキュリティ機能が提供されていることが挙げられます。多くのVPNサービスでは追加料金が必要となりますが、Atlas VPNでは支払いがありません。そもそも、低価格なVPNであるにも関わらず、セキュリティ機能もあることがさらに人気を高めているのです。
ただ、料金面では安いですが、サーバー台数が少ないというデメリットがあります。これが通信速度の遅さやIPアドレスの選択肢が減ることにつながってしまうのです。料金やセキュリティを重要視する人にはおすすめですが、通信速度を重視する人は注意しましょう。
VPNに関するよくある質問
最後にVPNの利用に際してよくある質問を以下にまとめています。
質問 | 回答 |
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有料のVPNを利用すべきですか | サービス面を鑑みると有料がおすすめです。この記事でも説明しているとおり、無料はVPNとはいえども不安を感じます。 |
通信速度は絶対に遅くなりますか | 絶対に遅くなるとは言い切れません。VPNなしと同程度の速度で通信できるサービスもあります。 |
どのサービスに接続できますか | VPNによって接続できるサービスや内容は変化します。公式サイトで確認しましょう。 |
長期契約すべきですか | 中長期的な利用が決定しているならば長期契約がおすすめです。ただ、サービスによって割引率には変化があるため比較してみましょう。 |
まとめ
おすすめのVPNサービスについて解説しました。無料と有料があり、有料にも選択肢がありますがまずは紹介した有料サービスから検討するようにしましょう。
有料VPNの中でもサーバー台数や通信速度、安全性やサポートなどが少しずつ異なっています。これらを比較して自分に適したものを選択することが重要です。