ヘルプフルコンテンツアップデート(Helpful Content Update)とは?Googleの新しいアルゴリズムを解説
2022年よりGoogleが新しい検索アルゴリズム「ヘルプフルコンテンツアップデート(Helpful Content Update)」を実施しているのはご存知でしょうか。
主にコンテンツSEOに注力している人は注意が必要です。そこで、ここではヘルプフルコンテンツアップデートの概要を解説するとともに、2023年以降に実施すべき最新のSEO対策や記事の書き方をまとめて紹介します。
目次
- 1 Googleのヘルプフルコンテンツアップデート(Helpful Content Update)の概要を紹介
- 2 ヘルプフルコンテンツアップデートは英語圏以外でも全世界に適用済み
- 3 ヘルプフルコンテンツアップデートはWebサイトの順位にどう影響する?
- 4 業界が混乱するような大きい順位変動はあるのか?
- 5 ヘルプフルコンテンツアップデートは動画関連にどんな関係がある?
- 6 ヘルプフルコンテンツアップデートで今後のSEO対策の方法が変わる可能性がある
- 7 「検索エンジン対策」は大きく順位を落とすことになる。最新AIが導入される
- 8 ヘルプフルコンテンツアップデートは「ユーザーファースト」をより評価する
- 9 役に立つチェックリスト付き!ユーザー第一の記事・コンテンツとは
- 10 ユーザーが探すキーワード・情報を提供。SEO分析ツールを駆使するのも大切
- 11 ヘルプフルコンテンツアップデートで順位が大きく下がったときのリカバリ方法
- 12 人気のホームページ制作会社にSEO対策を依頼するのもおすすめ
- 13 まとめ:ヘルプフルコンテンツアップデートの最新の状況とニュースは常に確認を
Googleのヘルプフルコンテンツアップデート(Helpful Content Update)の概要を紹介
「ヘルプフルコンテンツアップデート(Helpful Content Update)」とは、Googleが2022年8月よりリリースされた新しい検索アルゴリズムとなります。
これまでと同様にユーザーファーストのWebサイト作成を心掛けることに変わりありませんが、今回のアップデートにより、一層明確化されたと解釈することができます。
いままでのGoogleアップデートとの違い
これまでもGoogleは検索ユーザーがより満足度を得られるように、Webサイト運営者に対してコンテンツの質の改善を訴えてきました。ヘルプフルコンテンツアップデートも方向性自体は同じものとなり、ユーザー満足度が高い記事が検索順位上位に表示されます。
しかし、それだけではなく、「Googleから高い評価を得るだけの目的の記事は評価を低くする」ことが今回のヘルプフルコンテンツアップデートの特徴と言えます。
Googleは以前から同じ方針をとっている
とはいえ根本的にはユーザーファーストのコンテンツ作成をすることには変わりないので、常に一次情報を発信し続けてきたサイト運営者にとっては、それほど気にする必要はないともいえるかもしれません。
Googleは兼ねてより「ユーザー第一のコンテンツを優位に置く」ことを一貫してきましたが、現状はトレンドワードの寄せ集めや、キーワード・共起語の頻出率などを計算して検索順位を上げるSEO対策も有効とみなされ、ユーザー満足度とGoogle評価が乖離する場面がしばしば見受けられます。
今後のヘルプフルコンテンツアップデートの更新を経ることで、これまでのSEO対策が通じなくなる可能性があることは覚えておくと良いでしょう。
ヘルプフルコンテンツアップデートは英語圏以外でも全世界に適用済み
ヘルプフルコンテンツアップデートは2022年8月に実施されましたが、当時は英語ページのみが対象でした。その後、2022年12月にヘルプフルコンテンツアップデートが更新され、日本語を含めた全世界で適用となりました。
2022年12月の更新後は、ヘルプフルコンテンツアップデートの影響が徐々に出てくる可能性がありますので、SEOの施策をしている場合は順位変動を確かめてみるといいでしょう。
ヘルプフルコンテンツアップデートはWebサイトの順位にどう影響する?
2022年8月に施行されたヘルプフルコンテンツアップデートの影響はそれほど大きくなかったとみられています。業界別に見ても目を見張るランキングの変動は認められませんでした。英語圏のWebサイトのコンテンツを確認しても、一部低品質のコンテンツの順位が下落あるいは除外されるに留まり、全体からすると軽微の変動だったと言えます。
このような動きからも、2022年12月のヘルプフルコンテンツアップデートの更新で日本語や全世界で適用となったあとも、即座に、そこまで大きな順位変動は起こらないようにも思われます。
しかし、今後もGoogleがヘルプフルコンテンツアップデートに重きを置くようであれば、1年に複数回アップデートが繰り返される可能性も高いため、何も対策を講じていないと、「今回のアップデートでサイトのコンテンツの多くが順位を落とした」といったことも十分考えられます。
業界が混乱するような大きい順位変動はあるのか?
2022年8月におけるヘルプフルコンテンツアップデートは業界を揺るがすような大幅な順位変動は認められませんでした。
ヘルプフルコンテンツアップデートに対する具体的な施策に対してGoogleは多く言及しているわけではないため推測の域となりますが、
1.ユーザーそっちのけで検索エンジン対策をしてきたWebサイト
2.信用性・信頼性の低い一次情報、二次情報、他のサイトでも言及されている似通った体験談を集めたまとめサイト・口コミサイト
などは著しく評価を下げる場面もあるかもしれません。
ヘルプフルコンテンツアップデートは動画関連にどんな関係がある?
ヘルプフルコンテンツアップデートは検索アルゴリズムの新しい要素となるので、YouTube(ユーチューブ)のような動画コンテンツに対する直接的な影響はないものと思われます。
では、検索キーワードの一覧ページに対する動画コンテンツの立ち位置はどうなるでしょうか。現状を例に挙げると、ゲームの攻略法などを検索エンジンでキーワード検索すると、実況や攻略といったYouTube動画が上位表示されることが多くあります。
ヘルプフルコンテンツアップデートによって現在の状況から大きな影響があるとは現状考えにくいですが、YouTubeはGoogleが運営する動画プラットフォームとなるので、今後のGoogleの方針によって検索結果ページの存在感は変わってくる可能性は十分にあります。
ヘルプフルコンテンツアップデートで今後のSEO対策の方法が変わる可能性がある
ヘルプフルコンテンツアップデートにより、Webサイト運営者やWebマーケティング会社、Web制作会社はサイトに講じるSEO対策を改めて見直す必要があるかもしれません。
特にSEO対策サービスを提供しているIT企業は、検索トラフィックの獲得を意識した記事構成にしてしまいがちです。現状のSEO分析ツールも同様のことが言えるので、今後ヘルプフルコンテンツアップデートがそういった記事に関してどのような影響を与えるかが注目されます。
ただし、ヘルプフルコンテンツアップデートがWebサイトを評価するすべてでは決してありません。Google検索セントラルを確認しても、ヘルプフルコンテンツアップデートはあくまでも「コンテンツを評価する材料の1つでしかない」と明記されています。
その他の指標・ガイドラインもしっかりと把握しておきましょう。
参考:Google検索セントラル「2022 年 8 月の Google の有用なコンテンツの更新についてクリエイターが知っておくべきこと」
「検索エンジン対策」は大きく順位を落とすことになる。最新AIが導入される
ヘルプフルコンテンツアップデートでは、「Classfier(クラシファイア)」という最新のAIが導入されています。GoogleのClassfierは業界最先端のAI水準で、機械学習をしながらコンテンツを「分類」します。
ここで言う分類とは、「ユーザーにとってタメになる記事か否か」や「高い信頼性や価値のある記事か否か」などです。ユーザー評価よりもGoogleの検索エンジン対策に重きを置いてきたコンテンツは、もしかすると今回のClassfierからペナルティを受けて、検索順位を大きく落とすこともあるかもしれません。
Classfierは学習するAIなので、随時フィードバックを経て分類基準が調整されていきます。ヘルプフルコンテンツアップデートが導入されてすぐは音沙汰がなくとも、数か月後や1年後に自社のWebサイトが有用性の低いコンテンツとして分類されてしまうこともあるかもしれません。
従来のSEO対策を引き続き講じるリスク
ヘルプフルコンテンツアップデートは、ユーザーファーストを汲んだ従来のアルゴリズムのアップデートとは少し違う様子です。そのため、「とりあえず日本語対応されるまでは静観しよう」とこれまでと変わらないSEO対策を講じ続けるのは、近い将来を鑑みるとリスクがあるかもしれません。
これまでのコンテンツの設計方法が大きく変更されるわけではないので、ヘルプフルコンテンツアップデートの意図を吟味し、自社なりの解釈をもってサイト構築に臨むのがおすすめです。
ヘルプフルコンテンツアップデートは「ユーザーファースト」をより評価する
ヘルプフルコンテンツアップデートの導入によって、今後はより明確な「ユーザーファースト」なサイトコンテンツが評価され、検索順位の上位表示が期待できるようになります。
Googleが目指す「ユーザーファーストなコンテンツ」作りの指標はこれまでも数多く提示されてきましたが、抽象的な項目も多く見受けることができ、人によって解釈の仕方が変わるものもあります。
ヘルプフルコンテンツアップデートではより具体性を持った指標が幾つか追加されたので、それを踏まえてコンテンツの見直しをするのが良さそうです。
Googleの掲げる効果的なユーザーファーストとは
Googleが掲げるユーザーファーストとは、ユーザーにとって有益な情報を提供できているコンテンツか否かだけではありません。ページの表示速度は遅いよりは早い方がいいですし、パソコンだけではなくタブレットやスマホにも対応しているかどうかも重要です(モバイルフレンドリー)。
また、Googleは「ウェブ上の民主主義は機能する」と公言しています。見解の相違はあるかもしれませんが、被リンクを集めることを重要視する、と解釈できます。
役に立つチェックリスト付き!ユーザー第一の記事・コンテンツとは
では、ヘルプフルコンテンツアップデートが提示する「ユーザー第一の記事」とは具体的にどのようなコンテンツを指すのでしょうか。
下記ではGoogle検索セントラルに記述されている6つの項目を分かりやすく解説します。
1.有益性・有用性のある記事かどうか
ユーザーがサイトに訪問した際や、ビジネスで利用する場合に、そのサイトやコンテンツに対して高い有用性があると認めてくれることが大切です。
記事の専門性や権威性、信頼性のいわゆる「EAT」が詰め込まれた記事であるかを確認するといいでしょう。
2.実体験や専門性の高い記事であるかどうか
例えば旅行記事を投稿する場合、その記事は実体験に基づいた信頼性の高い内容であることが望ましいとされます。商品レビューでも、メーカーのカタログスペックだけを引用するような記事ではなく、実際に使ってみて具体的な意見や感想を用いて構成されたコンテンツが高い評価を得ることを示唆しています。
3.Webサイトはしっかりと目的やテーマを持っているか
Webサイトや記事コンテンツは必ず目的やテーマがあるものです。近年とりわけ重要視されている「サイトの専門性」はヘルプフルコンテンツアップデートでも変わりません。
複数のジャンル・分野をまとめたサイトよりも、1つのテーマをより深掘りして情報を提供する専門サイトの方が評価は得やすいと判断できます。
また、投稿する記事に関しても、1記事1テーマの原則は引き続き守るようにしましょう。
4.記事を読むことによって、ユーザーは特定の問題を解決できるか
問題や疑問・悩みを抱えてネット検索している特定のユーザーに対して、それらの問題を解決できる有益な情報を提供しているコンテンツであるかが重要となります。
見出しや本文で概要を少し説明して、あとは別記事に飛ばすリンクを貼るような親記事は今後受け入れてもらえないかもしれません。当該記事をユーザーが読むことで、しっかりと問題・課題が解決できるかどうかが指標となると考えていいでしょう。
5.ユーザーの満足度は高いかどうか
記事を読んだユーザーが高い満足度を得られるかどうかも重要項目の1つとなります。これはユーザーファーストを見直すことで改善できるかもしれません。
また、ユーザーの検索意図や離脱率を確かめたり、記事中で問題の解決方法が明示されているかどうかも確認するといいでしょう。
ヘルプフルコンテンツアップデートの提唱する正しいコンテンツ作りの中では最も抽象的ではありますが、目に見える検索エンジン対策をしている記事は要注意です。
6.コアアップデートや商品レビューなどはGoogleガイダンスを留意されているか
商品レビュー記事は、Googleガイドラインの留意が必要です。具体的には、
- ユーザーの視点に立ったレビューと評価
- その業界・分野の専門家であること
- 競合商品との比較や差別化要因が記載されている
- メーカーから提供されている情報以外のユーザーに影響を与える情報や評価の記述
などとなります。当たり前のことや他のサイトでも説明されている情報を並べるのではなく、独自の観点から考察・評価された記事が高い評価を得ると推察できます。
ユーザーが探すキーワード・情報を提供。SEO分析ツールを駆使するのも大切
ヘルプフルコンテンツアップデートの導入後は、ユーザーファーストの記事がより評価を得られる=ランキング上位表示を狙えることになります。
ユーザーがどのようなキーワードやテーマに対して疑問・悩みを持っているのかを探しだすのは一朝一夕ではいかず、Webマーケティングを駆使した詳細な分析が必要となります。
そのため、SEO分析ツールの活用はヘルプフルコンテンツアップデートに対しても有効とされ、調査時間の短縮や業務の効率化、自力では見つけられない潜在キーワードの検索や優先順位などに一役買ってくれるでしょう。
ヘルプフルコンテンツアップデートに対応する役立つSEO分析ツールの選び方
ヘルプフルコンテンツアップデートが日本語対応されたり、アップデートによってサイト評価やランキングに大きな影響が認められれば、SEO分析ツールを提供している各企業も随時対応することでしょう。
まずはその対応を確認してから再度SEO分析ツールを選び直すのがいいでしょうが、執筆する文章の助力になってくれるツールが効果的と言えます。パスカルのような記事当たりの情報の網羅性を可視化・具体化するSEOツールであれば、コンテンツの新規作成やリライトに迷うことがないので、初心者から編集者、プロのマーケターまで有意義に活用することができます。
ヘルプフルコンテンツアップデートで順位が大きく下がったときのリカバリ方法
ヘルプフルコンテンツアップデートで順位が大きく下がる可能性もあります。突然自社の運営サイトのGoogle順位が大きく下落したり、圏外に叩き落されてしまうと、誰であっても動揺してしまいます。
そのような状況に陥った際は、下記の方法を実践してみてください。
1.すぐに対応するのではなく、最初は様子をうかがい順位動向を調査
英語ページで行われた初回のヘルプフルコンテンツアップデートでは、ロールアウトに2週間の期間を要しました。また、その後も記事の順位が安定するまでに、場合によっては数か月かかることもあるとGoogleも明示しています。
それを踏まえて、すぐに何かしらの対応をするのではなく、最低でも2~3週間は順位の動向をうかがいながら静観するのがおすすめです。
2.順位が下落したコンテンツを探して対応する
リカバリで大切なのは「被害を最小限に食い止める」ことです。一度下落した順位を以前と同じ立ち位置まで回復させるのは、もしかすると一定の期間が必要となるかもしれませんし、場合によっては困難となるかもしれません。
記事をリライトする際は、そういったリスクを考慮することが大切となります。
ヘルプフルコンテンツアップデートに対応していないと判断されて順位が下落した記事に関しては、更新の内容を再度確認するとともに、Google公式ページにて説明されているヘルプフルコンテンツアップデートの評価方法を見直すようにしましょう。
順位が回復しない場合の対処方法
以上の方法を用いても一向に順位が回復しない場合は、「当該記事を捨てて、新規記事を作成する」、「パーマリンクを変えて再度リクエストする」なども時として有効です。いずれの方法も新規記事扱いとなるためこれまでのページ評価はゼロに戻ってしまいますが、何かしらの理由で評価を下げてしまった記事となるので、あまり気に病む必要はないでしょう。
ただし、問題となるのは評価を失ったのが記事ではなくサイトそのものである場合です。ヘルプフルコンテンツアップデートという新しい評価基準のアルゴリズムの導入のよって懸念されるのは、サイト自体が評価を大きく下げてしまうことです。
Googleアドセンスやアフィリエイトで利益を得ているサイト運営者にとっては死活問題となるので、早急に専門家に相談するようにしてください。
人気のホームページ制作会社にSEO対策を依頼するのもおすすめ
GoogleのアルゴリズムやAIは日を追うごとに賢くなり、それに対応するためのSEO対策も複雑多岐に及んでいます。これまでは自社スタッフのブログ更新で検索順位を上げてきた会社も、今後は通用しなくなり、じりじりと順位を落としていく可能性もあります。
最新のSEOに深い知識がない限り、自力で順位を回復するのは困難を強いられます。そのため、ホームページ制作会社にSEO対策を依頼することで問題を解決することができるかもしれません。もちろん多少の費用はかかってしまいますが、末永く検索順位上位表示を維持させる有効な手段となるので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
「ファーストネットジャパン」はヘルプフルコンテンツアップデートに対応したWeb制作&SEO対策を提供
「ファーストネットジャパン」は最新のアルゴリズムに対応したSEO対策を代行してくれるWebソリューション会社です。ユーザーファーストやユーザーエクスペリエンスが重要視される昨今では、サイト設計の見直しが要求される事態に発展することも珍しくありません。
ファーストネットジャパンでは、ヘルプフルコンテンツアップデートへの対応はもちろん、SEO対策を考慮したサイト設計やUXによるWeb制作が可能であり、さらにSEO対策にも定評があります。トライ&エラーをもってして持続的な検索順位上位表示を求めるなら、一度問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
まとめ:ヘルプフルコンテンツアップデートの最新の状況とニュースは常に確認を
今回はヘルプフルコンテンツアップデートの概要や今後の対策について解説しました。ヘルプフルコンテンツアップデートがいつ日本語に対応するかは現時点では分かりませんが、サイト運営者はいつ導入開始されても対応できるサイト構築を目指すとともに、日ごろからGoogleが発表するアップデートの最新ニュースを読むのがおすすめです。
もし現状の自社サイトの運営方針に関して疑問や質問がある場合は、一度専門家に相談してみてください。